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【品種について】


トマト、キャベツ、カボチャ、ニンジン、スイカなど、普段食べている「野菜のタネ」について考えたことはありますか?

今挙げた野菜の内、カボチャとスイカだけはすぐにタネのことが思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。

カボチャは料理をする時にいらなくなるので真ん中にあるタネとワタをスプーンで取ります。スイカは幼い頃によく「スイカ種飛ばし」をやったのを思い出すのでは?このように普段無意識のにうちに野菜を食べる前に捨てている「野菜のタネ」。

今回は知られざる「野菜のタネ」の世界についてご紹介したいと思います。




野菜を大きく分類してみると、下記のようになります。

果菜類(実を食べる野菜):トマト、ナス、カボチャ、メロン、スイカ、キュウリなど

葉菜類(葉・蕾を食べる野菜):キャベツ、ブロッコリー、レタス、小松菜、ほうれん草など

根菜類(根を食べるもの):ダイコン、ニンジン、タマネギ、ゴボウなど

例を出してみましたが、これらの野菜には全てタネがあり、農家さんはそのタネを畑に蒔いて野菜を栽培、私たちの食卓に届いています。

さて急ですがここで質問です。普段よく目にするキャベツのタネはどこにあるのでしょうか???

正解はこちら

(農研機構 野菜花き研究部門 野菜の花の写真より引用 https://www.naro.go.jp/laboratory/nivfs/vegetables_flower/files/kyabetu4.jpg)



キャベツの真ん中から突き破り出てきた茎の先に花が咲き、そこにキャベツのタネがつきます。どうでしょう、正解率は20%くらいでしょうか?

スーパーで目にするキャベツは花が咲きにくい品種や栽培管理がされているため、タネを見ることはなくイメージがつきにくかったのかなと思います。(キャベツは花が咲くと商品価値がなくなるため農家さんは花が咲かないように工夫しています。)

このような野菜のタネには品種(名前のようなもの)があり、品種によって

・美味しさ(食味性)

・栽培のしやすさ(栽培性)

・病気への強さ(耐病性)

・収穫できる量(収量性)

・収穫までの早さ(早生性)

・花の咲きにくさ(晩抽性)

などが変わってくるため、タネを蒔く時期や栽培する土地によって農家さんは品種を使い分けています。


野菜ではなく果樹になりますが、「シャインマスカットは美味しい!」というイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか。ここでいうシャインマスカットこそが品種になります。これで品種のイメージがつきましたね。

では、野菜の品種は何品種くらいあるかご存知でしょうか?

100? 200? それとも500?

国内で品種育成されて普及した野菜の品種数は直近50年間で約5,800品種あるとも言われており、※これらの多くは、県の試験場や種苗会社、個人の育成家などが新たな品種作出を担っています。※公益財団法人園芸植物育種研究所HPより

ちなみに野菜の品種(F1)を作出するためには約10年の年月がかかると言われています。

グランドグリーンでもエゴマの品種開発をおこなっており、日本各地の他、ミャンマーや中国など200近い系統のエゴマを収集し、収穫できる量(収量性)の多い品種開発を行なってきました。

同じ栽培方法でも品種が変われば、収穫できる量も品質も美味しさも変わるので、品種選びがどれだけ重要かご理解いただけるかと思います。

グランドグリーンの開発したエゴマ品種を選んでもらえれば収穫量が多く、農家さんが儲かり、消費者へも安くエゴマが提供できる、そんなことができるように品種開発を進めていきます。


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▼前の記事「【エゴマ栽培の機械化体系確立について】」はこちら



「タネからはぐくむプロジェクト」公式サイトはこちら▼



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